集合ポスト を解体するメリットと注意点
集合ポスト はマンションやアパート暮らしでは目にすることが多いものですが、廃棄の際には金属スクラップとして買取ができるものがほとんどです。しかし、使われている素材は様々で何種類かの金属、プラスチックなども含まれていることが多いので今回は動画も交えて解体するメリットと注意点をご案内します。
1.解体する前に 集合ポスト の状態を確認
まず、解体するメリットがあるのかを確認していきます。確認する内容は
- 磁石がくっつくのか
- 何種類くらいの金属が使われているのか
の2点です。
1−1.磁石がくっつくのか
磁石がくっつくのかを確認する理由は解体する必要性があるかを確認するためです。スクラップの世界では「磁石がくっつく=買取単価が安い」のが一般的です。磁石を近づけてみてくっつけば磁性のあるステンレス(sus400番台)でしょう。この場合、解体をする・しないの単価の差があまりなく、解体の手間ばかりがかかってしまいます。また後面の一部だけ磁性のあるステンレスが使われていることもあります。この場合は時間をかけて外すメリットがあるかを考えなければいけません。
動画にあるポストの前面以外は磁石がくっつかないステンレス(sus304)でした。
1−2.何種類くらいの金属が使われているのか
次に金属の種類を確認します。同じ金属が使われているならそもそも解体する必要もありません。見た感じが同じでも前面だけ磁石のつかないステンレスで他は磁石のつくステンレスというものも存在します。今回は前面がアルミ製、それ以外がステンレス製、少量のプラスチックが付着しているものなので解体すべきと判断しました。
2.ポストを解体
それではポストを解体していきます。用意するものは
- ハンマー
- スクレーパー
です。ハンマーは前面のパネルを叩き落とす用途でスクレーパーは付き物を剥ぎ落とす用途です。
2−1.前面のパネルを外す
前面が開く場合と開かない場合では手法が少し違います。
2−1−1.開いている場合
前面が開いている場合はハンマーは必要ありません。てこの原理でパネルに体重をかけてやると外れます。
2−1−2.開かない場合
前面が開かない場合はハンマーで固定部を叩いて変形させてやると外れてくれます。慣れてくると一振りで叩き落とせるようになります。
2−2.パネルの付き物を外す
パネルの部分に残っているダイヤル部と名前入れプレートも外していきます。
2−2−1.ダイヤル部分を外す
綺麗に外すこともできましたがプラスチック部分をハンマーで叩き割って外しました。解体時間を短縮させるためにこの方法にしました。
2−2−2.名前入れプレートを外す
映像ではわかりにくいかもしれませんがスクレーパーで剥がしているのが名前入れプレートです。アクリル板のようなものを両面テープで貼り付けてありました。剥がれにくい両面テープですと多少手こずります。今回も一番時間を要するところでした。
3.解体する前とした後の金属評価の差
今回の解体した後の金属評価を確認していきます。重量は約2,5kgでステンレスが2kg、アルミガラが0,5kgでした。
解体しない場合の評価はステンレス雑品や工業雑品などと評価されます。
金属相場の違いなどはありますが、1個あたり200〜250円くらいの差になるかと思います。
解体は1個あたり2分ほどで可能でした。
4.まとめ
ポストを解体する際の注意点は以下の通りです。
- 何の金属が使われているか確認する
- 手間をかけても解体した方がメリットがあるスクラップ評価を得られるか
組み合わせ | 解体のメリット | 解体前後の単価の差 |
---|---|---|
アルミ+ステン磁なし | ◎ | 200〜250 |
アルミ+ステン磁あり | × | 60 |
ステン磁なし+磁あり | × | 40 |
ポストのスクラップ廃棄は、現場で発生した帰りに最寄りのスクラップ屋さんに出されるのがほとんどかと思います。そもそも解体するような時間を作れないかもしれませんが、もし現場で解体の時間がありましたら一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。